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整体学校の選び方③卒業後の働き方

やはり柔整師や鍼灸師などの国家資格を持っている方が整体師として働く際にも有利なのか、それとも民間資格でも変わりがないのか、以下解説していきましょう。

 

就職に関して

学校を卒業後、整骨院や鍼灸院で正社員やアルバイトとして働く際には、国家資格を持っている方が有利です。待遇面でも優遇されることが多いでしょう。

なぜなら経営者目線で見ると、患者さんに対して「このスタッフは国家資格を持っていますよ」と紹介できるのは院の信用にもつながるのです。また「3年間ちゃんと勉強してきた人間(=まじめに努力できる人間)だな」とある程度安心して採用することもできます。言葉は悪いですが「どこの馬の骨ともわからない民間整体師」よりも信用はできるので、就職には有利に働きます。

 

ただし整体学校が系列の整体院を持っている場合は、民間整体師にもメリットがります。在学中にしっかりと勉強して先生に認められることで、卒業後に系列整体院での就職ができるかもしれません。比較的大手の整体学校のほうが系列整体院を持っていることが多いので、リサーチするのも一つでしょう。

 

働き始めてからは?

就職に際しては国家資格者が強いことは前述した通りですが、では就職後の待遇の違いなどはあるでしょうか。それは経営者や院長の考えによってさまざまだと思いますが、採用時ほど資格の違いは問われなくなっていくことが多いはずです。

 

なぜなら働き始めてしまえば、つまりお客さんへの施術を行う際には「資格」などほとんど何の意味も持たないからです。整体院経営者にとれば「国家資格をもっていること」よりも、「ちゃんと施術結果をだしてリピートをとれること」がはるかに大事です。

例えば柔整資格を持っているけれど不人気なA君より、民間資格しかないけれどファンがついているB君のほうが、ありがたいスタッフなのです。要は実力社会ということです。働き始めたら、歳月が経つほどに資格はほとんど関係なくなっていきます。

 

独立開業、経営に関して

整体師としてある程度キャリアを積んで、ファンもついてきたら「独立開業」という次のステージが見えてきます。経営責任なんて背負いたくないわ、という人は雇われが良いですが、一国一城の主になりたいという夢を持っている人はこの業界には少なくないようです。

 

この独立開業時に、またその後の個人経営の時に国家資格の有無が何かの影響を与えるのでしょうか。整体院を開業するならばそこに何の影響もない、というのが答えです。

 

院長先生が国家資格を持っていようがなかろうが、お客さんたちにはあまり大きな問題ではありません。気になるのは「そこに行けば治るのか」ということがほとんど全てです。受付に飾られた「額入りの免状」に注意を払う人はほとんどいません。優しくて腕の良い先生のところにお客さんは集まるものです。資格はほぼ関係ないと言えます。

 

では肝心の腕の良さはどこで決まるのか。本人の努力以外の大切なことは何か。次の「整体学校の選び方④先生のレベル」をご参考ください。